20年という重み

今から18年前
西麻布のバーで働いていた頃
通勤路の途中の
代々木上原にあるカフェに入り
お酒を頼み、その美味しさと
内装の素晴らしさに惚れ
働かせてもらうことになった。
カフェであるのに自分が働くバーよりも
お酒が美味しかったから
その理由だけで。
当時、代々木上原にはお洒落なお店などなく
新宿から3つ目のよくある街で
小田急線と地下鉄のハブとなる駅
というだけだった。
それから数年、そのお店は街の外から人が押し寄せ
流行り続け、お洒落な人や、
面白い人たちが集まり、話題になり
次第に周りにお店が増えていった。
街の地価は上がり、代々木上原は
住みたい街のランキングに入った。
僕は目白と代々木上原はよく似ていると
思った事がある。
代々、目白に住み続けている
余裕のある家族
新しく移り住んだ若い夫婦。
どちらも住みやすさとアクセスの良さ
都心であるのにどこか落ち着く空気に
愛着を持ちこの土地に住んでいるのだと思う。
いつの日か、小苦樂も代々木上原にある
そのお店のように街のランドマークになり、
その土地の地価を上げるような
そんなお店になりたい。
代々木上原にあるそのお店は
今年で20周年を迎える。
飲食店が10年続く確率は0.1%
1000件に1件しか残らない。
それが20年続くという事の偉大さは
お店を経営している人にしか
わからないことだと思います。