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いろはにほへと


ここ数日、いろは歌が

頭の中をぐるぐると巡り

気づくとこの歌について

考えています。

禅の思想の集大成とも思える

いろは歌

桜の散ったこの時期に

深く考えます。

永遠など存在しない事を

改めて理解します。

浅き夢見じ、酔ひもせずに

今日も歩みましょう。

いろはにほへど ちりぬるを

(色は匂へど散りぬるを)

色(しき)の花は匂うけれども散ってしまうのに

世の中に、楽しいこと悲しいこと、悔しいことむなしいこと

幸せな人も不幸な人も、金持ちも貧乏人も、いい思いをしている人も

恵まれない人も、得するやつも損するやつも、美しいものも醜いものも

様々なものや現象や出来事があるが、これらの目に見える現象はすべて

夢のまた夢、いずれ変化し消えてなくなってしまう、むなしいものである

わがよたれぞ つねならむ

(我が世誰ぞ常ならむ)

私の人生も誰も永遠でありえようか。

私自身もこの世の中も誰もかれもが、どんなに華やかな人生でも

どんなに悲惨な人生でも、いつかは変貌し、破壊され消滅してしまう。

すべてがもともとこの世に存在しない一瞬の幻想なのだから。

うゐのおくやま けふこえて

(有為の奥山今日越えて)

有為(人間の所行)の深い山を今日越えて。

怒りや妬み、愛も憎しみも、願望も欲望も希望も、幸福も不幸も

これらはすべて実体のない幻想にすぎない。心の奥にある

実体のないものにとらわれた煩悩を今日克服して空(くう)を悟り。

あさきゆめみじ ゑひもせず

(浅き夢見じ酔ひもせず)

浅はかな夢など見るまい、酔ったりもしない。

この人生も、この世界も、すべてが実体がない。

そのようなものに夢を抱くのは愚かな煩悩である。

そんな夢など見ないようにしたい。幸福や希望に酔ったりもしない。


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